先日電車に乗ったとき、バギーに1歳くらいの男の子を乗せた若いお母さんがいました。
バギーを窓の方に向け、自分はバギーの後ろに立ちスマホゲーム。
よく見かけるほんのちょっとのお母さんの息抜きの場面です。

子どもはさっきまではスヤスヤと気持ちよさそうに眠っていたのですが、電車が走り出すと目を覚まし、すぐに窓の外を指さし、まだ言葉にならない彼の言葉でしきりにお母さんに何かを訴え始めました。

「お母さん、どうするかな?無視してスマホゲーム続ける派?」
姑みたいな私の心ノ中…。するとそのお母さん、すぐにスマホヲをしまい、今度は子どもの脇にしゃがみ、時々子どもの顔をのぞき込みながら子どもの話を聞いてあげてるのです。
そして相づちを打ちながら、子どもの手を取ってあげているのです。
「ああ、ここにも素敵なお母さんがいた!」
お母さんがやっと理解できるかできないかの我が子の言葉に、彼の手を取りながら”分かっているよ、聞いているよ”のサインを送っているのでしょう。

子どもの”伝えたい気持ち、話したい気持ち”をちゃんと受け止めてあげているお母さん。男の子はすっかり満足した様子で、また窓の外を静かに眺めていました。